お米通信 No.157(2020年2月号)2020.12.07

毎月、商品をご購入いただいたお客様に、商品と一緒にお届けしている「お米通信」。

ブログでもご紹介しています。更新が滞り今更昨年度を振り返る形になりますが2月のお米通信をお楽しみくださいませ…

2月となり、池谷はさぞ雪がすごいのだろうな、と思いをはせていただいているお客様もいらっしゃるかと思います。しかし、今年は稀にみる暖冬小雪で、例年なら池谷に続く道路の脇に1m以上の雪壁ができるところ、今年は道路下の田んぼも容易に見えてしまうくらい雪がありません。生活するには楽で良いのですが、雪でまわる雪国経済にとっては大きな打撃です。農業にとっても小雪はゆゆしき事態です。山に積雪がないと、雪解け水を一番必要とする田植え時期に水不足になるので、田植えができない田んぼも出るだろうと農家はみな心配しています。豪雪も災害ですが、小雪もまた災害であると感じます。

2019/2/5の様子(この年も雪は少な目)       2020/2/3の様子(さらに雪がない…)

 

雪が農業に密接に関わっているからか、雪国では豊作を願う行事を雪深い小正月に行います。例えば現在でも池谷集落で開催している「さいのかみ」(どんど焼き)では、竹やワラ、お正月飾りで組んだものを燃やし、残り火でスルメやモチを焼き食べて、無病息災・五穀豊穣を願います。また、「鳥追い」という行事もありますが、子どもが中心の行事のため現在でも行っている集落はほとんどありません。池谷ではどんなことをしていたのか、池谷生まれ・池谷育ちのつぐらのお母さんに教えてもらいました。

「鳥追い」は、鳥から田畑を守り豊作を願う行事で、1月14日の夜に行います。子どもたちはわらで作った今でいうレインコート「わらぼし」を身につけ、拍子木を持って出かけます。拍子木は親や兄が作ってくれたもので、兄弟たちとどれが一番いい音がするか試しあったそうです。拍子木を叩き鳥追い唄を歌いながら集落を通り、峠向こうの隣の入山集落との境まで歩きます。そうすると入山集落の子どもたちも同じようにやってきて、鳥追い唄を歌いあいます。これは、追ってきた鳥を押し付けあうということだそうです。

その後、子どもたちはあらかじめ大人と一緒に作っておいた「ほんやら洞」(かまくら)の中で、モチを焼いて食べたりカルタをして遊びます。ほんやら洞の特徴は、天井を雪で覆うのではなく開け放した状態で作り、すだれをかけておくことです。そうすることで、中に人が集まったり火をたいたりして温度が上昇しても、雪が溶けて天井が落ちてくることがありません。当時の池谷は30数戸あり、集落の中でうわむら・なかむら・したむらと3つに分かれていて、それぞれの子どもが一つずつほんやら洞を作ったそうです。自分たちのほんやら洞で楽しんだ後、他の場所のほんやら洞を覗きに行って、どのほんやら洞がいい出来か比べあいっこをしたそうです。

当時はそうやって行事を楽しむのが、一番の遊びだったそうです。子どもの遊びにも農業を守る心、雪と親しむ気持ちが感じられます。行事が小規模になったりなくなってしまっても、その心意気は今でも大切にしたいものです。(福嶋美佳)

 

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